FXのアメリカ時間とは?サマータイムや冬時間などを含めて解説

FXには、さまざまな時間帯があり、その時間帯によって値動きの特徴が異なることはご存知でしょうか。値動きが落ち着いている時間帯もあれば、激しくなる時間帯もあります。

今回は、その中のひとつとして有名なアメリカ時間について説明します。アメリカ時間の特徴や意識するべきことなどもまとめました。アメリカ時間を理解して取引を有利に進めたい人は、ぜひ参考にしてください。

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FXのアメリカ時間とは

FXには、3大取引時間が存在します。アメリカ時間はその中の一つで、日本時間21時〜翌6時までの時間帯のことを指します。アメリカ時間になると、アメリカやカナダのトレーダーがたくさん市場に参加してきます。

ロンドン時間の次に取引量が多くなると言われているので、相場の動きは活発になるでしょう。少しハイリスク・ハイリターンな相場になるので、取引をする際は十分注意してください。

FXのアメリカ時間の特徴

FXのアメリカ時間の特徴は、サマータイムがあることです。トレンドが強くなりやすかったり経済イベントがたくさんあったりもします。ここでは、そのようなアメリカ時間の特徴について説明します。

サマータイムがある

アメリカ時間にはサマータイム(夏時間)が導入されており、季節によって開場と閉場のタイミングが異なります。それぞれの詳細については、以下の表にまとめたので参考にしてください。

時間 日本時間 時期
夏時間(サマータイム) 21時〜翌6時 3月中旬〜11月上旬
冬時間(通常) 22時〜翌7時 11月上旬〜3月中旬

日本ではサマータイムが存在しないので、馴染みがないかと思います。しかし、覚えておかないと取引で失敗する可能性があるので注意してください。

トレンドが強くなりやすい

一般的にFXのトレンドは、17時からのロンドン時間で形成されます。形成されたトレンドの勢いが強まるのが、アメリカ時間です。これは、アメリカ時間に参入してくるトレーダーの特徴が関係しています。

アメリカ時間から参入してくるトレーダーの特徴は、強気なことです。現在形成されているトレンドに乗って、さらに大きな利益を得ようとします。アメリカ時間にFXをするのであれば、形成されているトレンドに乗るようにしましょう。

経済イベントが多い

FXではさまざまな経済イベントがありますが、その数が一段と多いのがアメリカ時間です。経済イベントがある日は、相場がかなり激しく動きやすいので注意しましょう。アメリカ時間で有名な経済イベントは、ロンドンフィキシングニューヨークオプションカットの2つです。

ロンドンフィキシング(日本時間の25時)とは、英国の金の取引価格を決めるイベントです。ロンドンフィキシングによって金の価格が変動すると、ドルの為替相場も変動する傾向があります。

2つ目のニューヨークオプションカット(日本時間の24時)とは、ニューヨーク市場の通貨オプションの権利行使期限のことです。オプション行使の売買が活発に行われると、通貨ペアの為替相場も大きく変動する傾向があります。

経済指標や要人発言などが多い

アメリカ時間は、経済指標や要人発言なども多いのが特徴です。そして、アメリカ時間の経済指標や要人発言は重要度が高いものが多く、為替相場に大きな影響を与える傾向があります。内容によっては、短時間で相場が大きく動くので十分注意しましょう。この相場変動に巻き込まれて多額の損失を負ったトレーダーも少なくありません。

基本的に経済指標や要人発言などはあらかじめスケジュールが決められています。分かりやすくまとめてくれているサイトもあるので、そちらを参考にしてスケジュールの把握をしておきましょう。

チャートが乱高下しやすい

FXは、平日であれば24時間取引ができます。その中で最も活発に売買されるのがアメリカ時間です。この時間は、資金を大量に用意したトレーダーもたくさん参入してきているので、いつも以上にチャートが乱高下します。

多くのFX初心者がFXの世界から退場していくのは、この乱高下に対応できないためです。取引をしていて、チャートの動きについていけないと感じたらすぐ撤退するようにしましょう。大切な資金を一旦守って、安全な相場で取引をするようにしてください。

機関投資家やAIもFXに参入してくる

アメリカ時間は市場規模が大きいため、機関投資家やAIなども取引に参加してきます。大きな取引ロットを抱える投機家も参入してくるため、値動きには十分注意しましょう。

しかし、逆に考えるとよい波に乗れれば、大きな利益を得られます。いつも以上に相場分析やニュースチェックなどを徹底して、買いと売りのどちらでエントリーすれば勝てる可能性が高いのか判断しましょう。

FXのアメリカ時間で意識したいこと

FXのアメリカ時間で取引をする際は、経済指標発表前後と要人発言前後に注意しましょう。取引スタイルを柔軟に変えたり取引ロット数を低くしたりするのも大切です。ここでは、そのようなアメリカ時間での取引で意識したいことを説明します。

経済指標発表前後や要人発言前後は取引を控える

アメリカ時間は全体的に相場の動きが激しい傾向にありますが、その中で特に激しいのが経済指標発表前後と要人発言前後です。まず、発表前はポジションの手仕舞いや仕込みなどで売買がかなり激しくなります。

発表後は、内容を踏まえてポジションを追加したり手放したりする人が増えるので売買が活発になります。かなりイレギュラーな値動きをすることも多いので、FX初心者は取引自体を控えた方がよいでしょう。発表後から少し時間を置き、それで形成された値動きを読んで新しい戦略を立てる方が安全と言えます。

取引スタイルを柔軟に変える

一口にアメリカ時間と言っても、さまざまな時間帯が存在します。一般的に言われているのが、以下の3つです。

・日本時間 21時〜23時:売買が非常に活発な時間帯
・日本時間 翌1時〜3時:依然として売買は活発だが21時〜23時に比べると少し落ち着いている
・日本時間 翌4時〜7時:値動きが安定していて穏やか

一つの例として、21時〜23時の活発な時間帯は素早く相場に対応するためにスキャルピングで取引をした方がよいでしょう。翌1時〜3時は、デイトレードを交えても比較的安全と言えます。翌4時〜7時は値動きが安定するので、スイングトレード用にポジションを仕込んでもよいでしょう。

このように時間帯の特徴と合わせて取引スタイルを変えていけば、低リスクで利益を得られる可能性が高まります。

取引ロット数を低くする

FX初心者は、アメリカ時間の取引に難しさを感じるでしょう。相場がかなり乱雑に動き、プロトレーダーでも予想外の損失を負うことがあるので、その感覚は間違っていません。大切なのは、自分の実力をしっかり把握してリスクを下げることです。その方法のひとつに、取引ロット数を低くするというものがあります。

取引ロット数とは、0.1ロットや10ロットなど、ポジションを注文する際に設定する通貨単位のことです。ロットを低くすれば、負う可能性がある損失を低くできます。仮に相場の流れについていけなくなっても、最小限の損失で取引を中断することができます。

保有するポジションを少なくする

FXのリスクを低くする方法としてもうひとつ挙げられるのが、保有するポジションを少なくすることです。FX初心者なら、保有するポジションの数は1つで十分です。また、ポジションを少なくするとフットワーク軽く立ち回れるといったメリットを得られます。

相場の流れが急に変わっても現在のポジションを手放して、新しく反対のポジションを注文するだけです。簡単にリカバリーできるので、損失は最小限に抑えられるでしょう。

だましに注意する

だましとは、本来正しい方向に動くと見せかけて、反対の方向に動くことです。例えば、上昇トレンド中にチャートがレジスタンスラインを超えたとしましょう。通常であれば、高い確率でチャートはそのまま上に抜けていきます。しかし、稀に一瞬上に抜けてからすぐに下落するときがあります。この下落した現象のことをだましと言います。

このだましは、アメリカ時間のように売買が活発になると起こりやすいと言われています。多くのトレーダーを騙すことができれば、一部のトレーダーは大きな利益を得られるからです。だましを事前に回避することはできません。だましに遭遇しても問題ないようにしっかりリスク管理をして取引に臨みましょう。

ドルストレートの通貨ペアを中心に扱う

アメリカ時間は、米ドルの動きに影響を与える情報の公開が多い傾向にあります。この特徴から、ドルストレートの通貨ペアを中心に扱うことをおすすめします。ドルストレートとは、米ドルが絡んだ通貨ペアのことです。ユーロドルやオーストラリアドルなどが挙げられます。

中でもFX初心者におすすめなのが、ドル円です。米ドルと日本円の組み合わせで、私たち日本人は日本の情報を得やすいため世界のトレーダーよりも少し有利に取引ができます。また、値動きが比較的落ち着いているので、相場分析がしやすいでしょう。

金曜日の取引はポジションの持ち越しに注意

アメリカ時間は、翌日の7時(サマータイムだと6時)に終わります。これが終わると通常はオセアニア時間が始まるのですが、土曜日だと始まりません。FX自体の相場が、金曜日の最終時間と同時にクローズするからです。

土日の休みを挟んで、次に開場するのが月曜日の早朝です。金曜日のアメリカ時間でポジションを手放さないと、次の週の月曜日までポジションを持ち越すことになります。無計画のポジション持ち越しは失敗の原因になりやすいので、十分注意してください。

スプレッドの変動に注意する

スプレッドとは、通貨ペアの買値と売値の差額のことです。例えば、ドル円の買値が100円で売値が99.80円なら、20銭のスプレッドが発生していると言います。一部のFX取引所を除いて、このスプレッドは変動します。売買が激しくなるアメリカ時間は、一時的にスプレッドが広がりやすいので注意しましょう。

スプレッドが広がったタイミングで取引をすると、勝つのが難しくなります。スプレッド分、余計に利幅を取らなければいけないからです。以上の理由から、スプレッドが広がっている際は一旦取引を見送るようにしましょう。

自身の体調に注意する

日本在住の場合、アメリカ時間は22時〜翌7時(サマータイムなら21時〜翌6時)の間にオープンします。この時間帯は、寝ている人が多いでしょう。しかし、アメリカ時間に取引をするなら夜中〜深夜にかけて起きていなければいけません。

これによって、体調を崩す人もいます。睡眠不足は肉体的な疲労を招くだけではなく、精神的な疲労も招きます。あくまでも自身の体調を第一に考えて、FXをするようにしましょう。

FXのアメリカ時間におすすめしたい取引手法

FX初心者がアメリカ時間に取引をするなら、以下の手法をおすすめします。

・トレンドフォロー
・スキャルピング
・ボックストレード

最もおすすめなのが、短期のトレンドフォローです。トレンドフォローとは、相場のトレンドに沿ってエントリーをするシンプルな取引手法です。これを短期にすることで、値動きが激しいアメリカ時間でも低リスクで大きな利益を狙えます。

中長期取引×トレンドフォローの組み合わせが最も大きな利益を狙えるのですが、かなりハイリスクなのでこれは慣れてきたら使うようにしましょう。

まとめ

今回は、FXのアメリカ時間について説明しました。アメリカ時間とは、FXの中にある3大取引時間の中のひとつです。通常期は22時〜翌7時、サマータイムが適用される時期は21時〜翌6時の間にオープンします。

この時間帯は、相場の値動きが激しくなりやすいのが最大の特徴です。大きな利益を狙える相場ではありますが、その分リスクも高くなるので取引する際は十分注意してください。