FXのマージンコールとは?証拠金維持率や対策・対処方法について解説

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FX取引所はトレーダーを守るためのシステムを取り揃えています。その中のひとつに「マージンコール」と呼ばれる警告アラームがあります。今回は、FXのマージンコールについて解説します。マージンコールの対策方法・対処方法も解説するので、海外FX初心者の方はぜひ参考にしてみてください。

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マージンコールについて

まずは、マージンコールについて解説します。

マージンコールとは

マージンコールとは、証拠金維持率が特定のラインを下回ったときに発生するコールです。ロスカットが行われる水準に近付いていることを知らせます。

マージンコールについて

ロスカットの予告アラームのような使われ方をするので、ロスカットアラームとも呼ばれています。マージンコールが起こっても何も対処しないとロスカットが執行されます。ロスカットが執行されると、現在持っている含み損のポジションが強制的に決済されるので注意しましょう。

マージンコールが行われる時間

FX取引所にもよりますが、マージンコールは大体「午前7時ごろ」に判定されます。午前7時の時点で証拠金維持率がマージンコール水準を下回っていると、マージンコールが発生します。マージンコールが発生する回数は、基本的に1日1回です。

為替相場は平日24時間常に動いています。深夜や早朝など、相場を見ていない時間帯にチャートが大きく動くこともあります。その結果、証拠金維持率が大きく下がる場合もあります。ポジションを保有している間は、常に証拠金維持率を気にかけるようにしましょう。

マージンコールが出ない取引所もある

FX取引所によっては、マージンコールが出ません。マージンコールが出ない取引所の場合、証拠金維持率がロスカット水準を下回るとすぐロスカットが執行されます。

気が付いたら含み損が確定損に変わっていたというケースも多々あるので、マージンコールが出ない取引所の場合は、より一層証拠金維持率を気にかけるようにしましょう。

IS6FXのマージンコールについては、下記の「ガイドライン」もご参考ください。
>レバレッジについてのガイドライン

証拠金維持率について

ここでは、証拠金維持率について解説します。

証拠金維持率とは

証拠金維持率とは、証拠金をどのくらいの割合で維持しているのか数値化したものです。パーセントで表され、口座残高の割合が高いほど余裕があることを意味します。証拠金維持率は、さまざまな要因で変動します。

例えば、「含み益」・「含み損」です。利益が出ていれば証拠金維持率は高くなります。一方で含み損が増えると証拠金維持率は低くなります。そのため、マージンコールが発生する確率は高くなります。

計算方法

証拠金維持率は、以下の計算式で求められます。

証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

それぞれの単語の意味は以下の通りです。

・有効証拠金:トレードする際に実際に使えるお金の総額
・必要証拠金:1通貨あたりに必要なお金の総額

必要証拠金は以下の計算式で求めます。

必要証拠金:1ロットあたりの通貨量 × ロットの数 ÷ レバレッジ

証拠金維持率は、有効証拠金または必要証拠金を増やせば高くなります。

ロスカットについて

マージンコールを知るにあたって、もうひとつ覚えておきたい「ロスカット」について解説します。

ロスカットとは

ロスカットとは、証拠金維持率が一定水準以下になると執行される強制決済のことです。強制決済はFX取引所が行います。ロスカットが執行されると、今まで抱えていた含み損が確定損に変わるので注意しましょう。

ロスカットについて

確定損に変われば、投資資産はその分減ります。FX取引所のお問い合わせフォームから事情を話してもお金は返ってこないので注意が必要です。

ロスカットの目的はトレーダーの保護

ロスカットは海外FX初心者にとっては、トレーダーへの嫌がらせと思われるかもしれませんが、本当の目的は「トレーダーの保護」です。FXではレバレッジをかけることで、大きな取引が可能になります。数百万円~数億円という大きな金額で取引をしているトレーダーもいるでしょう。

しかし、取引する金額が大きくなればなるほど、必然的にリスクも高くなります。市場の急激な変動によっては、投資資産がすべてなくなるほどのリスクを負いかねない場面もあるでしょう。それを守るのがロスカットです。

例えば、ロスカット水準が20%であれば、多くの損失を抱えても20%の投資資産は残ります。80%の損失は負いますが、全額なくなるという事態は避けられます。そのため、ロスカットは「トレーダーの安全装置」としての役割を担っています。

ロスカットが発動するタイミング

ロスカットが発動するタイミングは、証拠金維持率が一定水準を下回ったときです。しかし、「一定水準」は取引所によって異なります。

そのため、必ず使う取引所のロスカット発動水準を確認しましょう。国内FXは50~100%、海外FXは10~50%のところが多い傾向にあります。

マージンコールとの違い

マージンコールとロスカットの違いは2つあります。1つ目は「役割」、2つ目は「発動水準」です。まずマージンコールは、ロスカット発動水準を知らせる役割を担っています。ロスカットは、強制決済を行うシステムです。

「マージンコール→ロスカット」の順番で発動します。そのため、マージンコールが発動する水準はロスカット発動水準よりも高めに設定されています。マージンコールは証拠金維持率50%以下、ロスカットは証拠金維持率20%以下で発動するようなイメージです。

IS6FXのマージンコールについては、「証拠金維持率について」のお知らせもご参考ください。
>証拠金維持率変更のお知らせ(※2021年9月28日時点)

追証に注意

マージンコールを無視してロスカットが発動すると、強制決済が行われます。しかし、相場が急激に動いて投資資金以上の損失が出ている状態でロスカットが執行されるケースもあります。

投資資金は10万円しかないのに、損失12万円のときにロスカットが執行されるイメージです。この場合、不足分の2万円を取引所に返済しなければいけません。追証が原因で生活困窮者になった人もいるので注意しましょう。

IS6FXでは追証・追加入金の必要はありません。詳しくは、下記のページをご覧ください。
>証拠金とレバレッジ

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【例題】マージンコールが発生する条件

実際に、どのような状態になるとマージンコールが発生するのか説明します。
今回は、以下の条件・設定でシミュレーションを行います。

・マージンコールの発生水準:証拠金維持率20%以下
・FXの口座残高:10万円
・保有しているポジション:米ドル/円を1万通貨
・現在のレート:1ドル100円のときに「買い」でエントリーし、現在は1ドル92円になっている

まずは、証拠金維持率を求めます。証拠金維持率の求め方は以下の通りです。

①(100円 – 92円) × 1万通貨 = 8万円
②証拠金残高:10万円 – 8万円 = 2万円
③証拠金維持率:2万円 ÷ 100 = 20%

証拠金維持率は20%です。今回設定したマージンコールの発生水準を下回っているので、この状態だとマージンコールが発生します。このまま放置するとロスカットが執行されるので、早急に対応しなければいけません。

マージンコールが出る基準を国内FXと海外FXで比較

マージンコールが出る基準は、国内FXと海外FXで異なります。国内FXに比べて海外FXは、マージンコール水準とロスカット水準が低い傾向にあります。そのため、マージンコールやロスカットに悩まされたくないと考えている人は海外FXがおすすめです。

マージンコールの水準 ロスカットの水準
国内FX 証拠金維持率100%前後 証拠金維持率50~100%
海外FX 証拠金維持率0%~50% 証拠金維持率10~50%

マージンコールが教えてくれる取引の傾向

マージンコールは、取引の傾向を教えてくれる有能なサインです。取引の傾向を掴んで改善すれば、大きな失敗を避けられる場合があるので、しっかりサインを読み取りましょう。ここでは、マージンコールが教えてくれる取引の傾向を説明します。

資金に対してポジション量がキャパオーバーしている

マージンコールは、証拠金維持率が一定の水準以下になると発生します。その証拠金維持率は、「純資産 ÷ 必要証拠金 × 100」で求められます。

そのため、マージンコールの発生は「持っているポジションの量が多すぎる」ことを意味します。資金に対してポジションの量がオーバーしていると、取引の柔軟性が低くなるので注意しましょう。

リターンよりもリスクの方が高まっている

FXでは、「リスクとリターンのバランス」を考えて保有するポジションの量や扱う通貨ペアなどを決めます。基本的にリスクとリターンの割合が適切であれば、何事もなく取引できます。

しかし、マージンコールが発生しているということは、「リターンよりもリスクの方が高くなっている」と考えられます。

ハイリスク・ローリターンの状態で取引を続けるのは危険です。最悪の場合、投資資産をすべて失います。ポジション量や戦略などを早急に見直して、排除できるリスクはすぐ取り除きましょう。

取引戦略が少し甘い傾向にある

FXで取引を行う際、多くの人が取引戦略を立てると思います。さまざまな状況を加味して、適切な計画を練るでしょう。

しかし、取引戦略が少し甘いとマージンコールが発生しやすくなるので注意しましょう。相場の流れや世の中の情勢、そして過去の相場などを再確認して、取引戦略に穴がないかチェックしてください。

相場の動きを上手くとらえきれていない可能性がある

FXでは「トレンドに乗る」のがセオリーです。トレンドに乗っていれば、大きな失敗はほとんど避けられます。マージンコールが発生した場合は、一度相場の動きを捉えられているか確認しましょう。

トレンドについて

エントリー時はトレンドに乗っていたのに、少し時間が経ったらトレンドが変わっていたというケースも珍しくありません。特に海外FX初心者は相場の動きを随時チェックするようにしましょう。

マージンコールを出さない対策方法

マージンコールはさまざまな気づきを与えてくれます。しかし、マージンコールを出すメリットはあまりありません。出さないで済むのであれば、出さない方がいいでしょう。ここでは、マージンコールを出さないための対策方法を説明します。

証拠金に余裕を持たせる

証拠金とは、投資資産のことです。証拠金がなければFX取引はできません。この証拠金が少ないとマージンコールが発生しやすくなるので注意しましょう。ギリギリの証拠金だと少しポジションを保有しただけですぐマージンコールが発生します。

証拠金について

逆に証拠金が十分にあれば、少しリスクを取ってもマージンコールは発生しにくくなります。なるべく証拠金維持率が100%を超えるように証拠金を用意しましょう。

レバレッジを低くする

レバレッジとは、証拠金を担保にして資産以上の取引ができるようになるシステムです。レバレッジの倍率は投資資産のみならず、利益にもかかります。

投資資産10万円で1万円の利益を得ていた人がレバレッジを100倍かけたら、投資資産は1,000万円、利益は100万円になるイメージです。しかし、レバレッジは損失にもかかります。

つまり、レバレッジを高くするとその分、損失が増えるスピードも早まるのです。これによってマージンコールが発生している人もいます。常にハイレバレッジで取引している人は、一度かける倍率を下げてみましょう。

ポジションを持ち過ぎない

ポジションを持つためには、証拠金の一部をFX取引所に預けなければいけません。1ドル100円の通貨をレバレッジ100倍で1万通貨持つなら、1万円必要です。

投資資金が10万円でマージンコール水準が50%であれば、このポジションを5つ持つとマージンコールが発生します。

初めは保有するポジションの数を1~2個に抑えましょう。決済したら新規注文というサイクルでポジションを持てば、比較的安定した取引が期待できます。

損切りに力を入れる

損切りとは、ポジションを損失が出ている状態で決済することです。FX初心者ほど損切りを嫌う傾向にありますが、適切に損切りを行うことで勝ちやすくなります。損失を最小限に抑えられるからです。

結果的に投資資金も減りにくくなるので、マージンコールが起こる確率も下げられます。「利益確定よりも損切りの方が大切」と言っているプロトレーダーもいるので、苦手意識がある人はこれを機に克服しましょう。

落ち着いている相場で取引する

FXでは、主に3つの相場で取引します。1つ目は「東京市場」です。東京市場とは、午前9時~15時まで開いている市場です。相場が落ち着いていてレンジ相場が発生しやすいと言われています。

2つ目は「ロンドン市場」です。ロンドン市場とは、16時~深夜2時まで開いている市場です。トレンドが形成される時間帯と言われています。3つ目は「ニューヨーク市場」です。ニューヨーク市場とは、21時~翌朝6時まで開いている市場です。

ロンドン市場で形成されたトレンドがさらに加速する市場と言われています。このうちおすすめなのは「東京市場」です。相場が比較的落ち着いており、リスクが低いからです。夜に近づくほどマージンコールのリスクは高くなるので注意しましょう。

メジャー通貨を選んで取引する

FX取引所は「メジャー通貨」と「マイナー通貨」の2種類を取り扱っています。メジャー通貨とは、米ドル/円やユーロ/円など、取引量が多い通貨ペアのことです。マイナー通貨とは、トルコリラ/円やカナダドル/円など、取引量が少ない通貨ペアのことです。

基本的に、取引量が多いメジャー通貨の方が相場は落ち着いています。そのため、証拠金維持率も安定する傾向があります。マイナー通貨は相場の動きが激しくマージンコールのリスクが高まるので注意してください。

逆指値を使う

逆指値とは、現在とは不利な価格で決済をする予約注文のことです。例えば、1ドル100円のレートで買いエントリーしたとしましょう。100円以下のレートで決済予約を出すのを逆指値と言います。100円以上の有利なレートで決済予約を出すのは「指値注文」です。

逆指値を使えば、損切りを自動化できます。感情に邪魔されずに損切りできるので、気が付いたら莫大な損失を抱えていたという状態は避けられるでしょう。

マージンコールを出した場合の対処方法

いくら気を付けていても、マージンコールを発生させてしまう場合もあります。FXに「確実」は存在しないので仕方ありません。ここで大切になってくるのは、マージンコールを発生させた後の行動です。ここでは、マージンコールを出した場合の対処方法を説明します。

追加入金を行う

最も簡単な対処方法は「追加入金を行う」ことです。繰り返しになりますが、マージンコールの基準となっている証拠金維持率は「純資産÷必要証拠金×100」で算出されています。そのため、追加入金をして純資産を増やせば、マージンコールを回避できます。

例えば、純資産1万円、必要証拠金1万円の状態だと証拠金維持率は100%です。ここに5万円入金すると証拠金維持率は600%になります。入金するだけで証拠金維持率を高くできるので、手軽に対処したい人はこの方法を使いましょう。

ポジションを手放す

証拠金維持率はポジションの損失でも変動します。証拠金維持率は利益が生まれていれば高く、損失が生まれていれば低くなります。

そのため、マージンコールが発生したら含み損が生まれているポジションをいくつか手放しましょう。なるべく含み損が大きいものから手放すことをおすすめします。

両建てを行う

両建てとは、買いポジションと売りポジションの両方を保有する投資戦略です。例えば、米ドル/円を買いで1万通貨、売りで1万通貨持っているとしましょう。この場合、1万-1万円でポジションの保有量は0になります。

両建てについて

つまり、証拠金維持率はポジションを保有していない状態に戻ります。しかし、両建ては一時的な対処方法で根本的な解決にはなっていないので、計画的に使いましょう。両建てのまま放置することはできないので、いつか決済する必要があります。

マージンコールが怖いなら海外FXを使おう!メリットとは?

基本的にマージンコールは怖くありません。怖いのは、その後に待っているロスカットです。最悪の場合、投資資産をすべて失うからです。

それも含めてマージンコールが怖いと感じているのであれば、海外FX取引所を利用しましょう。海外FXのメリットを3つ説明します。

借金を負わずに取引できる

FX取引で投資資産以上の損失を負ったら、通常は不足分を取引所に返済しなければいけません。しかし、返済ができず結果的に借金を負う人がいます。これがFXの怖いところです。ただ、海外FXはゼロカットシステムを導入しています。

ゼロカットシステムとは、投資資産以上の損失は取引所が負担してくれるシステムです。例えば、投資資産3万円で100万円の損失を負ったとしましょう。

本来であれば不足分の97万円を返済しなければいけませんが、ゼロカットシステムが導入されている海外FXであれば返済の必要はありません。

トレーダーが負う損失は投資資産分(今回は3万円)のみです。そのため、海外FXを使えば借金に恐れず積極的にトレードできます。

少額から取引を始められる

国内FXは最大でも25倍のレバレッジしかかけられません。そのような制限がかかっているからです。しかし、海外FXは制限がかけられていません。そのため、25倍以上のレバレッジをかけられます。

取引所によっては5,000倍以上もレバレッジをかけられます。高いレバレッジをかけられるメリットは「少額から始められる」ことです。

実際にレバレッジ25倍と5,000倍のときの必要なお金を見てみましょう。どちらも「1ドル100円の通貨ペアを1万通貨分購入した」と仮定します。

・レバレッジ25倍の場合:最低4万円必要
・レバレッジ5,000倍の場合:最低200円必要

レバレッジが25倍であれば、最低4万円ないとトレードできません。しかし、レバレッジを5,000倍かけられれば200円でトレードを始められます。いきなり大きなお金をかけるのは不安と思っている人は、少額から始められる海外FXを選びましょう。

初心者優遇の税制がある

FX取引で利益を得たら、当然税金を支払わなければいけません。この税金、利益が一定ラインまでは海外FXの方が安いとされています。実際に比較してみましょう。

まず、国内FXの税金は利益の大小問わず、一律20.315%です。一方で海外FXは以下のような税率になっています。

所得 所得税率 住民税率 合計(復興特別所得税を含む)
1,000円~194万9,000円 0.05 0.1 0.15315
195万円~329万9,000円 0.1 0.1 0.20315
330万円~694万9,000円 0.2 0.1 0.30315
695万円~899万9,000円 0.23 0.1 0.33315
900万円~1,799万9,000円 0.33 0.1 0.43315
1,800万円~3,999万9,000円 0.4 0.1 0.50315
4,000万円以上 0.45 0.1 0.55315

どちらがお得かの境目は「195万円」です。所得が194万9,000円までであれば海外FXの方が税金は安いですが、195万円以上だとどちらも変わらなくなります。

そのため、まだ始めたばかりで所得が低いのであれば、海外FXを使った方が手取りは多くなるといった考えもできます。

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マージンコールに気をつけながらFXに取り組もう

今回は、FXのマージンコールについて解説しました。マージンコールとは、ロスカットが近づいていることを知らせるアラームです。ロスカットアラームとも呼ばれています。マージンコールは、証拠金維持率が一定水準以下になると発動します。

そのため、証拠金に余裕を持たせたり損切りに力を入れたりして対策しましょう。もしマージンコールが発動した場合は、焦らず追加入金やポジションを手放して対処しましょう。