インジケーターは、FXの取引をサポートするツールです。相場の流れを把握できたり売買の判断がつきやすくなったりするため、上手く活用すれば有利に取引できるでしょう。インジケーターを使いこなすためには、複数のインジケーターを組み合わせて使うことが大切です。
今回は、海外FXで使えるおすすめのインジケーターの組み合わせを3つ紹介します。具体的な使い方も説明しているので、インジケーターを組み合わせて使うのが初めての人でも問題なく使えるでしょう。多くの人がやってしまいがちなインジケーターを使う際の注意点についても説明します。
インジケーターとは
海外FXで使う「インジケーター」とは、チャート画面やチャート下部に表示させるサポートツールのことです。チャートが示す意味を分かりやすくするために使います。チャートが示す意味を理解して相場分析・戦略立てができるようになれば、取引の勝率アップが期待できます。そのため、インジケーターは積極的に活用しましょう。なお、インジケーターは取引ツールに標準搭載されており、何度使っても無料です。
インジケーターについて詳しくはこちらをご参考ください。
>海外FXのインジケーターとは?初心者におすすめのインジケーター9選!
インジケーターは組み合わせて使う方がいい?
インジケーターは、一つでも機能するように作られています。例えば、「移動平均線」というインジケーターを表示させた場合は、トレンドの方向性とエントリー・決済タイミングが分かるようになります。FX初心者は、まず単体で使って各インジケーターの特徴を覚えましょう。
ただし、慣れてきたら複数のインジケーターを組み合わせて使うことをおすすめします。その方が確度の高い相場分析・取引ができるようになるからです。複数のインジケーターを組み合わせる際も1つから2つ、2つから3つというように少しずつ増やすことをおすすめします。
トレンド系インジケーターとは
「トレンド系インジケーター」とは、相場の流れや方向性を確認するために使うインジケーターのことです。代表的なトレンド系インジケーターは4つあります。
・EMA(イーエムエー / 指数移動平均線)
・SMA(エスエムエー / 単純移動平均線)
・一目均衡表
・ボリンジャーバンド
トレンド系インジケーターは、チャート画面に直接表示されます。非常に分かりやすいので、FX初心者でも使いやすいでしょう。トレンドに沿ってエントリーをする順張りやトレンド相場が多いロンドン時間以降に取引をする人におすすめです。
オシレーター系インジケーターとは
オシレーター系インジケーターとは、相場の過熱感を確認するために使うインジケーターのことです。代表的なオシレーター系インジケーターは4つあります。
・RSI(アールエスアイ)
・MACD(マックディー)
・DMI(ディーエムアイ)
・ストキャスティクス
オシレーター系インジケーターを使えば、その通貨ペアは現在買われ過ぎているのか、売られ過ぎているのかが分かります。一定の価格内でチャートが行き来するレンジ相場や、チャートの動きが緩やかな東京時間に取引をする人にとって、おすすめのツールです。ただし、トレンド相場では機能しづらいため、注意しましょう。
最強!?インジケーターの組み合わせ3選
現在、インジケーターは数十種類あります。一つずつ試していくだけでも大変なのに、組み合わせてさまざまなパターンを試すとなると、手が回らない人もいるでしょう。その手間を省くために、ここではおすすめの組み合わせを3つ紹介します。今日から使えるように使い方も紹介するので、参考にしてください。
移動平均線×RSI
「移動平均線」とは、一定期間の価格から平均値を求め、それを一本のグラフで表したインジケーターです。トレンドの方向性や売買タイミングを探る際に使われます。
「RSI(アールエスアイ)」とは、相場の過熱感を把握する際に役立つインジケーターです。0〜100%の数値が用意されており、70%以上で買われ過ぎ、30%以下で売られ過ぎと判断します。これらを組み合わせる場合は、以下の方法で使ってみましょう。
1.移動平均線を見て、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けたことを確認する
2.RSIを見て、数値が30%以下になったことを確認する
3.1と2の条件が両方満たされたタイミングで買い注文を入れる
ボリンジャーバンド×MACD
「ボリンジャーバンド」とは、標準偏差と移動平均線の2つで構成されているインジケーターです。「価格のほとんどがバンドの中に収まる」という考えのもと、チャートを分析します。
「MACD(マックディー)」とは、短期移動平均線と中長期移動平均線を使って売買タイミングを探るインジケーターです。これらを組み合わせる場合は、以下の方法で使ってみましょう。
1.MACDを見て、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けたことを確認する
2.1のタイミングで買い注文を入れ、次はボリンジャーバンドを見る
3.チャートがボリンジャーバンドの±2σに触れたら決済をする
この組み合わせを使いこなせば、逆張りにも挑戦できるようになります。
RSI×MACD
MACDは通貨ペアの売買タイミングを探るのを得意としていますが、通貨ペアの買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するのは苦手です。この欠点を補うために、RSIを組み合わせましょう。これで相場の過熱感を把握しながら、売買タイミングを探ることができます。具体的な使い方は以下の通りです。
1.RSIを見て、数値が70%以上であることを確認する
2.MACDを見て、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜けたことを確認する
3.1と2の条件が満たされたタイミングで売り注文を入れる
4.RSIの数値が30%前後になったら、もしくは短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けたら決済をする
インジケーターを使う際の注意点
インジケーターは非常にシンプルです。1週間も使っていれば、慣れるでしょう。しかし、シンプルであるがあまり、オリジナルを追加して間違った使い方をする人も出てきます。間違った方法でインジケーターを使うと損失を負う可能性があるので、注意してください。ここでは、失敗を防ぐために覚えておきたいインジケーターの注意点について説明します。
たくさん表示させ過ぎない
インジケーターは、1つよりも2つ表示させた方が確度の高い相場分析ができます。この考え方を元にたくさん表示させる人もいますが、多過ぎるのは逆効果なので注意してください。たくさん表示させると、どのインジケーターの情報を信じればよいのか分からなくなるからです。
初めのうちは2〜3個程度に留めておきましょう。インジケーターは増やすのではなく、2〜3個の組み合わせを1セットとし、複数パターン用意しておくことをおすすめします。パターンが増えれば相場に柔軟に対応できるため、勝率アップが期待できます。
インジケーターだけを過信しない
各国の経済活動状況を表す経済指標が発表されると、相場は大きく動きます。これまでコツコツと形成されてきたトレンドがガラッと変わるケースも珍しくありません。相場がイレギュラーな状態だと、基本的にインジケーターは機能しないので注意してください。
インジケーターが出しているサインとは逆にチャートが動くことも多々あり、最悪の場合は投資資産の半分以上を失います。インジケーターは非常に役立つ相場分析ツールですが、すべての相場で機能するわけではないということを頭に入れておきましょう。なお、相場が荒れている際は静観しておくのが得策です。
ファンダメンタルズ分析も使う
インジケーターを使って相場を分析する方法を、テクニカル分析と言います。テクニカル分析は、直近の値動きを分析することに向いています。しかし、中長期の値動きを分析することには向いていません。中長期の値動きを把握せずに取引をすると、トレンド転換に気づかず損失を負う恐れがあります。
この失敗を防ぐために、ファンダメンタルズ分析を使って中長期のトレンドも把握しましょう。なお、中長期トレンドを把握すれば利益を最大限伸ばせるようにもなります。よいこと尽くしなので、ファンダメンタルズ分析はマスターするようにしましょう。
ファンダメンタルズ分析について詳しくはこちらをご参考ください。
>ファンダメンタルズ分析とは?長期投資を行うなら身に付けたい相場分析方法について解説!
まとめ
今回は、海外FXで使えるインジケーターの組み合わせについて説明しました。インジケーターとは、チャートが示す意味を分かりやすくするために使うサポートツールです。単体でも使えますが、複数のインジケーターを組み合わせて使うことをおすすめします。組み合わせた方が確度の高い相場分析ができるからです。
さまざまな組み合わせ方がありますが、FX初心者はまず以下の組み合わせで使ってみましょう。
・移動平均線 × RSI
・ボリンジャーバンド × MACD
・RSI × MACD
使い方の詳細は、各段落を参考にしてください。