海外FXのダマシについて、ダマシが起こる理由や対策方法などを解説します。ダマシをは予測不能で完全に回避するのは不可能です。そのため、ダマシにあってからの行動が大切になります。ダマシにあう確率を下げる方法も説明しますので、海外FX初心者の方やダマシの対処方法について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
「ダマシ」の概要
海外FXの「ダマシ」について解説します。
ダマシとは
ダマシとは、本来動くとされている方向とは逆行する動きのことです。例えば、一般的に「レジスタンスラインを超えるとチャートは上昇していく可能性が高い」と言われていますが、レジスタンスラインを超えてもすぐ下落するケースもあります。
これが「ダマシ」です。ダマシに引っかかると大きな損失を負う恐れがあります。FXトレーダーを困らせるひとつの動きでもあるので、海外FX初心者の方は特に注意して取引しましょう。
ダマシが起きやすい例
ダマシはさまざまな箇所で起こります。その中で、特に発生しやすいと言われているのは「レジスタンスラインとサポートライン付近」です。
なぜなら、分かりやすい箇所だからです。レジスタンスラインを超えたら相場は上昇する、サポートラインを下回ったら相場は下落する可能性が高いと言われています。これだけなので、海外FXを始めた初心者でもすぐ覚えられるかと思います。
それでいて上級者も使っているラインです。つまり、レジスタンスラインとサポートライン付近は多くのトレーダーが注目する箇所なのです。そのため、ここで上手くダマシを入れられれば大きな利益を得られると目論む集団もいるようです。
なぜ海外FXでは「ダマシ」が起こるのか
ダマシが起こる理由は、一般的な売買サインとは逆方向に多くの資金が投入されるからです。全体が100だとして買いに40の注文、売りに60の注文が入ればチャートは下落します。
なぜ一般的な考えとは逆方向に注文を入れる人がいるのか。それは、勝負の世界だから、と割り切れるものではありませんが、海外FXトレーダーの中には、他の人が損をしても自分が利益を得るために、ダマシをする人がいるようです。
「ダマシ」の対策方法
それではダマシの対策方法を解説します。
1つ目のトレードサインは見逃す
1つ目は、「初めのトレードサインは見逃す」ことです。ダマシは、1回目のトレードサインの後に起こりやすい傾向があります。
そのため、一度トレードサインを見逃して2回目のトレードサインでエントリーしましょう。これはダマシを避けられるだけでなく、相場の動きを確認してからエントリーできるので、勝率も高まります。一石二鳥の投資戦略なので、海外FX初心者にはおすすめの方法と言えます。
他のテクニカル分析も使って根拠を強める
2つ目は、「他のテクニカル分析も使って根拠を強める」ことです。レジスタンスラインとサポートラインだけを見てエントリーを決めるのも良いと思います。
しかし、根拠を強めたいのであれば2~3つの根拠を作ってエントリーしましょう。根拠が多いほどチャートは純粋に動く確率が上がります。逆に根拠が弱い箇所はダマシにあいやすいので気を付けてください。
他の通貨ペアもチェックする
3つ目は、「他の通貨ペアもチェックする」ことです。海外FXには多くの通貨ペアがありますが、その中で値動きがほぼ連動する通貨ペアもあります。Aの通貨ペアが上昇すればBの通貨ペアも上昇するというイメージです。
そのため、値動きが似ている通貨ペアを2~3つ見つけましょう。そして、他の通貨ペアの値動きを確認してください。どの通貨ペアも相場が上昇しているのであれば、エントリーしている通貨ペアのチャートも上昇する可能性が高いと考えられます。これであれば、買いの勢力が強いと判断できるのでダマシにあう確率は低くなります。
損切りラインを設定する
4つ目は、「損切りラインを設定すること」です。例えば、レジスタンスラインが100円のところにあるのであれば、99.900円のところに損切り注文を入れるイメージです。
こうすると、たとえダマシにあってもすぐ損切りできます。ダマシのダメージを最小限にできるのでおすすめです。
初めは少ないロットでエントリーする
5つ目は、「少ないロットでエントリーする」ことです。まず、5ロットでエントリーするとしましょう。そうしたら初めのエントリーサインでは1ロットでエントリーします。
そして、ダマシが起こらないのを確認したら、2回目のエントリーサインで、4ロット追加で注文を入れます。こうすると比較的安全に注文を入れられるのでおすすめです。もちろん、初めのエントリーでダマシにあったら、即撤退します。
過去に同じ箇所でダマシが発生していないか確認する
6つ目は、「過去に同じ箇所でダマシが発生していないか確認する」ことです。ダマシは、同じ場所で発生しやすいという特徴があります。なぜなら、いろいろな理由が重なってダマシやすい場所になっているからです。
そのため、過去のチャートを見てダマシのような動きが起こっていないか確認しましょう。ダマシが過去に起こっている場合は、警戒しながらエントリーしてください。もしくはエントリーを見逃すのもひとつの手です。
「ダマシ」を完璧に回避することは不可能
「ダマシを完璧に回避したい」と考える人もいるかと思いますが、ダマシを完璧に回避するのは「不可能」です。なぜなら、ダマシは予想できないからです。そのため、ダマシを回避するのに力を入れるくらいなら、ダマシにあったときの対処に力を入れる方が効果的です。
「ダマシ」に引っかかった場合の対処方法
ダマシに引っかかった場合の対処方法を4つ説明します。
すぐ損切りする
1つ目は、「すぐ損切りする」ことです。ダマシに引っかかったと思ったら、躊躇なく損切りすることをおすすめします。ダマシが起こる際は、逆の方向に大量の資金が投じられます。
そのため、損切りせずに堪えようとすると莫大な損失を負う恐れがあります。耐えるという方法はかなりリスキーなのでおすすめしません。すぐ損切りして次のチャンスに備えましょう。
ポジションの一部を決済する
2つ目は、「ポジションの一部を決済する」ことです。例えば、ポジションの8割を決済すれば、損失も8割分カットできます。
現在大きなトレンドに乗っていて、ダマシが終わったらすぐ回復するだろうと考える場合は、この対処方法を取りましょう。このとき、4時間足や1日足などを確認して、本当に強いトレンドなのかも再確認してください。
余裕がある場合はそのまま様子見をする
3つ目は、「様子見をする」ことです。保有しているポジションはかなり少ない、資金に余裕があるなどの場合は、何もせず様子見をするのもひとつの手です。
しかし、先ほども説明したように耐えるという方法はかなりリスキーなので、余裕がある状態でのみ行ってください。余裕がなくなってきた場合は、早めに損切りしましょう。
ダマシと同じ方向にエントリーする
4つ目は、「ダマシと同じ方向にエントリーする」ことです。少し高度な戦略なので中級者~上級者向けです。ダマシにあったら即損切りして、ポジションをダマシの方向に切り替えれば、損失以上の利益を得られる可能性があります。
しかし、ダマシの時間は短い傾向にあります。そのため、この戦略を使う場合は、即断即決で動きましょう。
「ダマシ」にあう確率を下げるために今日からできること
ダマシを完全に回避することはできません。しかし、ダマシにあう確率を下げることはできます。その方法について、説明します。
リスク管理を徹底する
1つ目は、「リスク管理を徹底する」ことです。リスク管理を徹底すれば、怪しい場面でのエントリーを避けられます。いつもとチャートの動きが違う、上昇・下降の勢いがいつもと違う、このような変化を感じ取れればダマシにあいにくくなるでしょう。
チャートパターンを覚える
2つ目は、「チャートのパターンを覚える」ことです。チャートのパターンを覚えれば、どの場面でダマシが起こりやすいのかある程度予測できます。例えば、「トリプルボトム」というチャートパターンがあります。
これは、3回安値を付けると上昇に転じやすいチャートパターンです。多くの人は3回安値を付けたのを確認し、次の上昇でエントリーします。つまり、ダマシを入れるならその上昇のときと予想できます。チャートパターンを暗記して、ダマシを入れる人の心理も予測してみるという方法もあります。
予約注文を覚える
3つ目は、「予約注文を覚える」ことです。予約注文を入れれば、ダマシにあってもすぐ損切りできます。そのため、ダマシを警戒して画面に張り付く必要はありません。成行注文と予約注文を使い分けて、ダマシに対抗しましょう。
FXトレーダーの思考や心理について分析する
4つ目は、「FXトレーダーの思考や心理について分析する」ことです。チャートはFXトレーダーの思考や心理によって動いています。相場が上がるだろうという考えになれば、買いでエントリーする投資家が増えるのでチャートは上昇します。
ダマシをしてくるプレイヤーはどこを狙っているのかを予測するために、トレーダーの思考や心理を分析してみるのも一つの手です。
過去のチャートを分析する
5つ目は、「過去のチャートを分析する」ことです。先ほども説明しましたが、過去にダマシが複数回起こっている箇所は、今後もダマシの場所として使われる可能性が高いです。そのため、過去のチャートを分析してダマシのデータを蓄積しましょう。
ダマシを適切に対処して次のチャンスを狙おう
今回は、海外FXで起こることがある「ダマシ」について説明しました。ダマシとは、本来動く方向とはチャートが逆に動く現象のことです。一般的な方向とは逆の方向に大量の資金が投下されることで発生します。
このダマシを完全に避けるのは不可能ですが、警戒したり素早く対処したりはできます。過去のチャートを分析したりリスク管理を徹底したりして、ダマシの被害を最小限に抑えましょう。