2020年の世界情勢と為替相場振り返り!2021年に意識すべきこととは?

2020年は、米国大統領選挙や新型コロナウイルスの感染拡大など、世界中で様々な出来事がありました。良い取引ができた人もいれば、読めない相場が多かったという人もいるかと思います。

今回は、2020年の為替相場を振り返っていきたいと思います。2021年、どのような戦略で取引をしていこうか悩んでいる人は、参考にしてみてください。

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2020年上半期の為替市場の動向とは

2020年1月の為替相場振り返り

2020年1月は、新型肺炎の感染拡大が懸念された月でした。

● 米ドル/円

1月1日~15日までは、米中貿易協議の部分合意への署名から米国と日本の関係改善の期待や世界経済回復の期待がされたため、米ドルが上昇しました。15日以降は、新型肺炎の感染拡大の懸念が広まったことで、円は対ドルで上昇していく相場でした。

● 豪ドル/円

豪ドル/円は、豪州の大規模な森林火災や新型肺炎の感染拡大リスクなどから、下落する相場でした。

● ユーロ/円

ユーロ/円は、米中関係改善期待や景気回復期待などの影響で中旬までは上昇傾向でしたが、中旬以降は新型肺炎感染の拡大から対円で下落する相場でした。

2020年2月の為替相場振り返り

2020年2月は、新型肺炎の世界的拡大が相場に大きな影響を及ぼした月でした。

● 米ドル/円

米ドルは、米国の経済指標が好調だったことで、20日をピークに上昇しました。しかし、その後は新型肺炎の感染拡大が世界的な問題となったため、リスク回避から円が買われる相場でした。

● 豪ドル/円

豪ドルも同様で、新型肺炎の世界的な感染拡大を受けてリスク回避する投資家が多くなったため、円が対豪ドルで買われる相場でした。

● ユーロ/円

新型肺炎の世界的感染拡大はもちろん、ユーロ圏の景気の行き先に懸念を表す指標が相次いだため、円が買われる相場になりました。

2020年3月の為替相場振り返り

2020年3月は、新型肺炎の世界的流行からリスク回避する投資家が多い月でした。

● 米ドル/円

新型肺炎の世界的感染拡大を受け、リスク回避の動きが急速に強くなったため、円が買われる相場でした。その結果、一時1ドル=101円台と3年4ヵ月ぶりの円高になりました。

● 豪ドル/円

豪ドル/円もリスク回避の動きが急速に強くなったため、全体的に円が買われる相場でした。月末は各国の経済対策への期待から相場が反転しましたが、その動きは長くは続きませんでした。

● ユーロ/円

豪ドル/円と同様に、各国の経済対策への期待から一時は円安に進みましたが、感染拡大の影響から円が買われる相場になりました。

2020年上半期の振り返り

2020年4月の為替相場振り返り

2020年4月は、新型コロナの収束期待や治療薬の開発期待から全体的に通貨が買われる相場でした。

● 米ドル/円

米国が積極的に打ち出す経済対策や新型コロナの治療薬に対する期待から、序盤は米ドルが強含む場面が見られました。しかし、大規模金融緩和や経済悪化懸念などから米ドル円は1ドル=107円台まで下落しました。

● 豪ドル/円

豪州は、新型コロナ感染者が大幅に減少した月だったため、感染拡大の収束の期待から買いでエントリーする投資家が増えました。

● ユーロ/円

感染拡大に嫌気がさし、ユーロは売られる相場になりました。しかし、感染拡大のピークを迎えたのではないかという予想から、月末にかけては相場が回復に向かいました。

2020年5月の為替相場振り返り

2020年5月は、各国が経済再開に向けて力を入れだした月でした。

● 米ドル/円

主要先進国の新型コロナ感染拡大のペースが緩やかになってきたと同時に、各国が経済再開に力を入れ始めたことから、円は円安基調となりました。また、月末の米国株式上昇は、リスク選好的な動きを後押しする材料となりました。

● 豪ドル/円

豪ドルは、リスク選好的な動きになったことを受けて上昇しました。

● ユーロ/円

ユーロ圏各国が経済再開に動き出したため、「ユーロ圏経済の最悪期は脱した」という見方から、ユーロは全体的に回復に向かう相場でした。

2020年6月の為替相場振り返り

2020年6月は、経済再開の期待が高まる一方、新型コロナ感染の再拡大が心配された月でした。

● 米ドル/円

初旬は、経済活動再開の動きがあったことや経済指標の数値が予想よりも高かったことから、円は一時109円台まで下落しました。しかし、それからは新型コロナ感染再拡大が心配され、リスク回避的な動きが強くなる相場でした。

● 豪ドル/円

主要先進国の経済活動が再開したことを受け、リスク選好的な動きが強まり、上昇する相場でした。

● ユーロ/円

都市封鎖の段階的な解除やECBの金融緩和策の強化、そしてドイツ政府や欧州委員会が大規模な財政政策を示したため、ユーロは上昇しました。

2020年下半期の為替市場の動向とは

2020年7月の為替相場振り返り

2020年7月は、全体的にリスク選好的な動きをする相場でした。

● 米ドル/円

米ドル/円は、一時104円台まで上昇しましたが、そこをレジスタンスラインとしてその後は下落していきました。リスク選好的な動きになったため、新興国通貨や資源国通貨は上昇しましたが、米ドルは全面安となりました。

● 豪ドル/円

円は対豪ドルで下落しましたが、豪ドルは主要先進国の経済活動再開を背景に上昇していきました。

● ユーロ/円

円は対ユーロで下落しましたが、復興基金の合意が好感されたことや南欧諸国の財政懸念が後退したことで、ユーロは上昇しました。

2020年8月の為替相場振り返り

2020年8月は、期待と不安の交じり合いからレンジ相場が多い月でした。

● 米ドル/円

米ドル/円は、一時107円台まで下落しましたが、相場の大きな変動はありませんでした。米ドル安が終わる雰囲気もありましたが、リスク選好的な動きは継続されました。

● 豪ドル/円

豪ドルは、商品価格や株価の上昇、リスク選好的な動きを背景に上昇していきました。しかし、円は対豪ドルで下落しました。

● ユーロ/円

ユーロは、欧州の堅調な経済指標を背景に上昇しましたが、円は対ユーロで下落しました。欧州では、新型コロナの感染再拡大が心配されましたが、EU連動で合意された7500億ユーロの復興基金や各国財政政策などのおかげで、ユーロは上昇していく動きを見せました。

2020年9月の為替相場振り返り

2020年9月は、新型コロナの感染再拡大や経済が不安視されていましたが、結果として通貨の価格は上昇した月でした。

● 米ドル/円

米ドル/円は、一時104円台まで上昇していきましたが、長くは続かず、月末にかけて下落していきました。そのため、9月は小幅な円高となりました。

● 豪ドル/円

豪ドル/円は上昇しましたが、豪ドルはリスク回避やRBAの利下げ観測などを受け、下落しました。

● ユーロ/円

欧州では、新型コロナの感染再拡大やロックダウン再導入の動きが見られたため、嫌気がさされていましたが、ユーロ/円は上昇しました。

2020年下半期の振り返り

2020年10月の為替相場振り返り

2020年10月は、安全資産という理由から円の需要が高まった月でした。

● 米ドル/円

新型コロナ感染再拡大や米大統領選への警戒感から円は安全資産として捉えられ、円の需要が高まりました。そのため、米ドル/円は104円台まで円高が進みました。

● 豪ドル/円

豪ドル/円は上昇しましたが、RBAの利下げ観測や原油安に嫌気がさされ、豪ドルは下落しました。

● ユーロ/円

欧州では、新型コロナの感染再拡大が深刻化したと同時に各国で行動規制の再強化が行われました。その結果、ユーロ/円は上昇しました。

2020年11月の為替相場振り返り

2020年11月は、リスク選好的な動きから資源国や新興国通貨が上昇した月でした。

● 米ドル/円

月の前半、新型コロナワクチンの開発が進展したことでNYダウが史上最高値を更新しました。それに伴い、米ドル/円が105円台まで円安に進みましたが、その後はリスク選好の動きが強まったため、米ドル/円の売り勢力が強くなりました。

● 豪ドル/円

豪ドル/円は下落しましたが、リスク選好的な動きや原油価格の上昇が好感されたことにより、豪ドルは上昇しました。

● ユーロ/円

ユーロ/円は下落しましたが、米ドル安や新規コロナ感染者の増加率が緩やかになったため、ユーロは上昇しました。

2020年12月の為替相場振り返り

2020年12月は、ユーロと豪ドルの勢いが強くなった月でした。

● 米ドル/円

米ドル/円は、12月16日の夜に103円台まで下落しましたが、FOMC前に買戻しが入りました。FOMC声明発表直後は、一時的に103.91円とドル高になりましたが、長くは続かず、17日早朝には103.39円まで下落しました。

● 豪ドル/円

豪ドルは、対ドル対円で上げ幅を一段と拡大する動きを取りました。強い上値抵抗線がありますが、短期トレンドでは強気の姿勢を見せる相場となりました。

● ユーロ/円

ユーロは、1.20ドルを突き抜けてから勢いが止まらず、12月3日には1.2118ドルまで上値を伸ばし、2年以来の高値を付けました。

2021年のトレードで意識すべきこと

2021年のトレードで意識すべきこと

2020年は、新型コロナウイルスが相場に大きな影響を与えました。当初は、「2020年には収束するのではないか」と予測されていましたが、2020年12月28日時点では収束する見込みは感じられないように思います。

新型コロナウイルスは2021年の為替相場にも大きな影響を及ぼすということが予想されます。突発的な値動きが発生する可能性が高いので、2021年は低ロットで取引したり損切り幅を狭くしたりと、急激な値動きに対するリスク対策を今まで以上に徹底していく必要があるかもしれません。

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2021年も新型コロナウイルスの動向に注意

今回は、2020年の為替相場を振り返ってみました。大統領選挙もありましたが、やはり市場は新型コロナウイルスに注目しているように思われます。2021年は、ワクチンの開発も期待されており、相場が上昇していくのではないかとも言われています。

しかし、新型コロナウイルスの感染が再拡大すれば、大きな下落が発生する場合もあります。そのため、引き続きリスク管理を徹底していく必要があるでしょう。買いと売りの選択だけではなく、「待つ」という選択も非常に有効なので、2021年はしっかりとエントリーポイントを見極めて取引していきましょう。