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スリッページとは?発生する理由や7つの対策方法、3つの注意点を解説!

FX取引を行っていると、スリッページに悩まされる場合があります。スリッページは、FX初心者・プロ問わずに発生する現象ですが、対策していかなければFX投資で負けてしまう恐れがあるため注意が必要です。

今回はスリッページの概要から、スリッページが発生する理由や対策方法などについて具体的に解説していきます。「スリッページを理解して、利益を積み上げていきたい」と考えているFXトレーダーは、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

スリッページとは

スリッページとは、注文を出したときの価格と約定したときの価格にズレが生じることです。例えば、米ドル/円が100.000円のときに買い注文を出したが、実際には100.050円で約定しました。これがスリッページです。

もちろん、エントリー注文だけではなく、決済注文を出す場合にもスリッページが生じる場合があります。「スリッページが原因で損失が出た」というトレーダーも数多く存在するため、FX取引を行っていくならば必ず対策しておく必要があります。

約定についてはこちらもご参考ください。
約定とは?仕組みや約定率について、スリッページとの関係について解説

スリッページ発生率が高い取引所でトレードするリスク

スリッページ発生率が高いFX取引所でトレードするリスクは、「年換算すると大きな損失になる」ことです。例えば、以下の条件で取引したとします。

・スリッページ幅3銭
・年間取引回数500回
・取引量10万通貨

スリッページ率50%の場合、以下の計算式が成り立ちます。

10万通貨 × 500回 × 50% × 3銭 = 7万5000円

スリッページ率10%の場合、以下の計算式が成り立ちます。

10万通貨 × 500回 × 10% × 3銭 = 1万5000円

つまり、スリッページ率が50%のFX取引所を使用している方は、スリッページ率が10%のFX取引所を使用している方に比べて年間6万円損しています。もちろん、取引量を増やせば損する金額も高くなります。

全く同じ取引をしていても、年換算するとこれだけの差が出ます。FX初心者の方は、スリッページ率が低い取引所でトレードするのも良いかもしれません。

スリッページが発生する理由とは

スリッページはなぜ発生するのか。2つの理由がありますので説明していきます。

タイムラグが起こっているため

1つ目の理由は、「タイムラグが起こっているため」です。まず、注文から約定までの流れを見てみましょう。

FXトレーダーが注文を出す

その注文がFX取引所のサーバーに到達する

FX取引所が受け付ける

約定

基本的には、かなり早いスピードで上記4つの手続きが行われています。しかし、相場が荒れている場合に注文を出すと、注文から約定までのスピードよりもレートが動くスピードの方が早いため、注文時の価格と約定時の価格に差が生まれてしまいます。

スリッページとは?発生する理由や7つの対策方法、3つの注意点を解説!

また、FX取引所は、受け付けた注文をカバー先銀行に流していかなければいけません。しかし、カバー先銀行の提携数は、FX取引所によって異なります。提携数が少ないと注文をすぐに流せないため、スリッページが頻繁に発生することになります。

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インターバンク市場の板が薄いため

スリッページが発生する2つ目の理由は、「インターバンク市場の板が薄いため」です。FX取引も株式取引と同様に、「注文板」が存在します。売買が活発であれば注文板には数多くの注文が流れますが、閑散相場になると注文の数が少なくなります。

つまり、インターバンク市場の板が薄くなるということです。そうなると、100件の買い注文に対して20件の売り注文しかないという状態になってしまうため、スムーズに買い注文の処理が行われません。その結果、注文から約定までにタイムラグが生じ、スリッページが発生します。

スリッページにおける7つの対策方法

スリッページの対策方法はいくつもありますので、ここでは順に説明していきます。

許容スリッページを事前に設定する

1つ目の対策方法は、「許容スリッページを事前に設定する」ことです。例えば、スリッページ幅を「±5pips」と設定した場合、注文した価格から決済価格が5pipsズレた時点でその注文はキャンセルされます。これにより、想定以上のスリッページの発生を防ぐことができます。

カバー先が多いFX取引所を選ぶ

2つ目の対策方法は、「カバー先が多いFX取引所を選ぶ」ことです。基本的にカバー先が多ければ、スムーズに注文が通るため、スリッページが発生しづらくなります。提携しているカバー先は、FX取引所のホームページから確認できます。

相場が荒れている場合は取引しない

3つ目の対策方法は、「相場が荒れているときに取引しない」ことです。相場が荒れていると、注文から約定までスピードよりも、レートの変動スピードの方が上回る場合があります。その結果、スリッページが発生してしまうため、経済指標発表や要人発言などがあった又は予測される場合には取引を控えましょう。

反対に、経済指標発表時の相場の荒れを狙って取引する「指標トレード」という手法もあります。その手法を使って取引する場合は、必ずスリッページを考慮して投資シナリオを立てるようにしましょう。

閑散相場のときは取引しない

4つ目の対策方法は、「閑散相場時は取引しない」ことです。特に日本時間の朝方(5時~7時頃)は日本市場・ロンドン市場・ニューヨーク市場、すべてが閉まっているため取引量が極端に少なくなります。値動きが少ない上にスリッページが発生しやすく、スプレッドも高いため、基本的に朝方はトレードしないことをおすすめします。

スリッページにおける7つの対策方法

大きすぎる注文は出さない

5つ目の対策方法は、100万通貨や1000万通貨など、「大きすぎる注文は出さない」ことです。基本的に注文量が大きくなればなるほど、スリッページが発生する確率は高くなります。

大きい注文を出したい場合は、「50万通貨を2つ」というように、分割して注文を出しましょう。1回当たりの注文量を減らすことで、スリッページの発生率を下げられます。

スリッページが発生しない注文方法を使う

6つ目の対策方法は、「スリッページが発生しない注文方法を使う」ことです。スリッページが発生するのは「成行注文」を使ったときです。指値注文や逆指値注文などの「予約注文」は、基本的にスリッページが起こりません。

しかし、予約注文は予約を入れた価格に達さなければ約定しません。スリッページを意識しすぎるがあまり、トレードの機会そのものを逃したという状況になりかねないので、予約注文を入れるときは十分注意しましょう。

スリッページを考慮して取引を行う

7つ目の対策方法は、「スリッページを考慮して取引を行う」ことです。つまり、「スリッページを取引コストとして考える」というイメージです。初めからスリッページは発生するものと考えて冷静に取引していった方が、比較的良いトレードができると考えられます。

スリッページで注意しておきたい3点

最後に、スリッページの3つの注意点を解説していきます。

約定率とスリッページ発生率は異なる

約定率とスリッページ発生率は異なるので注意しましょう。約定率は、注文が拒否されない確率や一定時間内に約定される確率のことです。

約定率が高いからと言って、スリッページが起こらないわけではありません。スリッページの起こりにくさを知りたい場合は、約定率ではなく「スリッページ率」を確認する必要があります。

短期トレードほど影響が大きくなる

スリッページは、短期トレードほど影響が大きくなるため注意しましょう。スイングトレードや中長期トレードを行う方は、基本的にそれほど考慮しなくても問題ありません。しかし、スキャルピングのように高速な取引を行う短期トレーダーは、スリッページによって利益を圧迫される恐れがあるため、十分注意が必要です。

スリッページ許容幅を狭くし過ぎない

スリッページ許容幅は狭くし過ぎないように注意しましょう。スリッページを嫌い、許容幅を狭くし過ぎると、約定しづらくなります。そもそも取引ができないという状況になりかねないので、許容幅は1pips以上で設定しておくことをおすすめします。

短期トレーダーはスリッページを必ず押さえておこう

今回は、「スリッページ」について解説してきました。長期トレードを行う方は特に気にする必要はありませんが、短期トレードを行う方は必ず押さえておきたい現象です。スリッページが発生する状況はある程度決まっていますので、対策方法や注意点を覚えておくことをおすすめします。