海外FXの逆張りとは?勝率を上げる取引手法や注意点などを紹介します

FXで利益を得る方法と言ったら、順張りが有名です。定番の取引手法なので、知らない人はいないでしょう。しかし、順張りだけだと多くの取引チャンスを逃してしまいます。順張りは、トレンド相場でしか機能しないからです。レンジ相場で現れるチャンスも掴みたいのであれば、「逆張り」も覚えましょう。

今回は、逆張りの概要やメリット・デメリットなどについて説明します。少し難しい取引手法なので、使うのが初めての人でも比較的安全にエントリーできるポイントもまとめました。勝率を上げる方法や逆張りをする際の注意点なども参考にしてください。

FXの「逆張り」とは

FXの逆張りとは、相場の流れに逆らってエントリーをする取引手法です。例えば、現在は上昇トレンドが発生しているとしましょう。トレーダーAは、相場の流れに逆らって売りでエントリーをしました。これが逆張りです。少し難易度の高い取引手法ですが、使いこなせれば、短時間でまとまった利益を得ることができます。

FXの「順張り」

FXの順張りとは、相場の流れに沿ってエントリーをする取引手法です。例えば、現在は上昇トレンドが発生しているとしましょう。順張りで取引をするのであれば、売りではなく買いでエントリーをするのが正解です。エントリーの仕方・基準がシンプルなので、順張りはFX初心者でも使いやすいでしょう。

順張りについて詳しくはこちらをご参考ください。
>海外FXの順張りとは?メリット・デメリットや上手く使うコツなどを徹底解説!

「逆張り」と「順張り」の違い

逆張りと順張りの違いは、4つあります。

逆張り 順張り
相性のよい相場 レンジ相場 トレンド相場
取引の仕方 相場の流れに逆らってエントリーをする 相場の流れに沿ってエントリーをする
メリット 短時間でまとまった利益を得られる場合がある 大きなトレンドに乗ることができれば、まとまった利益の獲得が期待できる
デメリット 失敗をしたときは、大きな損失を負う場合がある 発生しているトレンドを見誤ると、大きな損失を負う場合がある

IS6FXが気になったら

口座開設はこちら IS6FXとは?

逆張りのメリット

逆張りのメリットは、エントリーの機会が多いことです。タイミングがよければ、1時間で数十回も取引ができるでしょう。また、大きな利益を狙える可能性があるのも逆張りのメリットです。ここでは、各メリットの詳細について説明します。

エントリー機会が多い

順張りは、トレンド相場でしか取引ができません。しかし、逆張りは、トレンド相場でもレンジ相場でも取引ができます。順張りよりもエントリーの機会が増えるので、スピーディーかつ効率よく資金を増やせるでしょう。逆張りは、少額から取引を始める人やFXに割ける時間がわずかしかない人などにおすすめです。

大きな利益が狙える可能性がある

順張りでは、トレンドの発生を確認してからエントリーをします。トレンドの初動は見逃す必要があるので、大きな利益が得られない場合もあります。しかし、逆張りでは、トレンドの転換を狙ってエントリーを行います。初動を掴むことができるので、上手くエントリーできれば、順張り以上の大きな利益を得られるでしょう。

逆張りのデメリット

逆張りは、非常にキラキラしています。一度の取引で数百万円以上の利益を得られる可能性が十分あるからです。しかし、よい面だけを見て取引をするのは危険です。安全に取引したい人は、ここでデメリットも理解しておきましょう。

含み損を抱えやすい

チャートがピンポイントで転換することはほぼありません。大抵は、少しズレて転換します。そのため、逆張りは順張りよりも含み損を抱える期間が長くなります。1週間含み損を抱えているというケースも珍しくありません。メンタルが弱い人やFXの経験が浅い人は、精神的にストレスが溜まる可能性があるので注意しましょう。

損失額が大きくなるリスクがある

逆張りは、上手くいけば、トレンドの初動を掴めます。しかし、失敗した場合は、トレンドとは反対のポジションを最も不利な条件で保有したことになります。何も対処しなければ、損失は増えていくでしょう。逆張りは、ハイリスク・ハイリターンな取引手法なので、使う場合はリスク管理を怠らないようにしてください。

逆張りのエントリータイミング3選

逆張りは、基本的にどのような相場でも使えます。非常に自由度が高い取引手法ですが、自由度が高過ぎるがあまりに、どこでエントリーをすればよいのか分からなくなっている人もいるでしょう。その悩みを解決するために、ここではFX初心者におすすめしたい逆張りのエントリータイミングを3つ紹介します。

レンジ相場の場合

レンジ相場とは、一定の価格内をチャートが行ったり来たりする相場のことです。レンジ相場で逆張りをする場合は、まず高値と安値のそれぞれでチャートが2回以上同じ価格帯で反発している部分を見つけましょう。見つけたら、高値と安値に一本ずつ水平線を引いてください。

後は、チャートが安値に引いた水平線付近まで下がってきたら買いでエントリー高値に引いた水平線付近まで上がってきたら売りでエントリーをするだけです。

買われ過ぎ・売られ過ぎの場合

チャートは、平均値を推移しようとする特性があります。そのため、大体の場合、チャートは上昇し過ぎると下がり、下落し過ぎると上がります。この特性を利用して、チャートが買われ過ぎのラインを推移している場合は売り売られ過ぎのラインを推移している場合は買いでエントリーをしましょう。

その通貨ペアが買われ過ぎているのか、売られ過ぎているのかを判断する場合は、RCI(アールシーアイ)やストキャスティクスなどを使うことをおすすめします。

短時間にレートが急変した時

短時間でレートが急変すると、チャートは元の位置まで戻ろうとします。この特性を利用して逆張りを仕掛けてみましょう。例えば、チャートが勢いよく下落したとします。この場合は、上に戻そうとする力が働くので買いでエントリーをするのが定石です。

しかし、下落の力があまりにも強いと、チャートは元の位置まで戻りません。そのため、リスク管理を徹底するのはもちろん、利益確定はなるべく早めに行った方がよいでしょう。

相場の過熱感を利用した取引手法

FXには、「RSI(アールエスアイ)」という相場の過熱感を把握できるテクニカル指標があります。相場の過熱感は0%から100%の数値で表されており、30%以下は通貨が売られすぎている、70%以上は通貨が買われすぎていると判断します。

通貨が買われすぎている・売られすぎているとなった場合は、近い将来にトレンドが変わる可能性があります。RSIの数値が30%を下回ったら買いでエントリーをしましょう。70%を上回ったら売りでエントリーすることをおすすめします。

IS6FXが気になったら

口座開設はこちら IS6FXとは?

逆張りの勝率を上げる方法

一般的に、勝率を上げれば得られる利益は増えます。そのため、エントリーのタイミングを定期的に変えたり、分散投資をしたりして試行錯誤をしてみましょう。ここでは、その手助けをするために、逆張りの勝率を上げる方法を3つ紹介します。取引をする時間でも勝率は変わってくるので、参考にしてください。

東京時間で取引する

ロンドン時間やニューヨーク時間はトレンドが発生しやすい時間帯なので、逆張りには向いていません。どちらかというと、順張りに適した時間帯です。逆張りの勝率を上げたい場合は、東京時間で取引をしましょう。

東京時間は相場が落ち着いており、逆張りと相性がよいレンジ相場が現れやすいからです。東京時間は、9時に開き17時に閉まります。

分散投資を行う

逆張りの勝率を上げたい場合は、分散投資を行いましょう。分散投資とは、その名の通り、エントリーを複数回に分けて行う投資手法です。これを行うことで、ピンポイントでのエントリーをする必要がなくなります。多少エントリーのタイミングが遅れても、他のエントリーでそのミスをカバーできます。

分散投資を行う場合は、等間隔かつ同じロット数でエントリーをしましょう。例えば、レートが100円のときに0.1Lotで買いエントリーをしたとします。この場合は、レートが1円下がるたびに0.1Lotで買いエントリーをしていきます。「等間隔かつ同じロット数」というルールを守らないと、分散投資の意味がなくなるので注意してください。

変に欲張らない

逆張りの勝率を上げたい場合は、変に欲張らないようにしましょう。逆張りは、大きな利益を狙える取引手法です。それゆえ、1回の取引で大金を得ようとする人が多い傾向にあります。

しかし、大金を得ようとするほど失敗するリスクも高まります。そのため、1回で大きな利益を狙うのではなく、小さい利益を10回積み上げて大きな利益を作るというやり方にシフトしましょう。その方が比較的安全に取引できます。

逆張りと相性がよい5つのテクニカル指標

逆張りの勝率を高めたい場合は、他のテクニカル指標も使って、取引の根拠を強めることが大切です。しかし、逆張りと相性の悪いテクニカル指標を選んでしまうと、いくら頑張っても伸び悩む可能性が高いので注意しましょう。その失敗を防ぐために、ここでは逆張りと相性がよいテクニカル指標を5つ紹介します。

①MACD

MACD(マックディー)とは、短期移動平均線と中長期移動平均線が組み合わされているテクニカル指標です。主に順張りで使われるのですが、逆張りで使う場合は「ダイバージェンス」を狙いましょう。

ダイバージェンスとは、テクニカル指標のチャートが相場と逆行する現象のことです。例えば、相場は上昇しているのにも関わらず、MACDは下落しているという状態のことをダイバージェンスと言います。

ダイバージェンスはトレンドの終わりを意味しているので、この現象が発生したら現在のトレンドとは逆方向にエントリーをしましょう。

MACDについて詳しくはこちらをご参考ください。
>MACDの使い方!相性が良いテクニカル指標を海外FX初心者向けに紹介

②モメンタム

モメンタムとは、0%を基準に相場の勢いを分析するテクニカル指標です。0%よりもチャートが上にある場合は、買い勢力の方が強いと判断して買いでエントリーをしましょう。

反対に、チャートが0%よりも下にある場合は、売り勢力の方が強いと判断して売りでエントリーをしてください。

③サイコロジカルライン

サイコロジカルラインとは、トレーダーの心理状態を数値化したテクニカル指標です。サイコロジカルラインは、50%を基準とします。数値が75%以上であれば通貨は買われ過ぎている、25%以下であれば通貨は売られ過ぎていると判断しましょう。

サイコロジカルラインについて詳しくはこちらをご参考ください。
>サイコロジカルラインはどうやって使う?使い方や注意点を解説

④RSI

RSI(アールエスアイ)とは、通貨の売買比率を数値化したテクニカル指標です。50%を基準とし、70%以上であれば通貨が買われ過ぎている、30%以下であれば通貨が売られ過ぎていると判断します。この数値をもとに逆張りを仕掛けましょう。

例えば、RSIの数値が30%以下であれば買いでエントリーをしていきます。しかし、数値が80%以上の場合は買い勢力が非常に強い、20%以下の場合は売り勢力が非常に強いというサインになります。この状態だと、トレンドはそのまま継続する可能性が高いので逆張りではエントリーをしないようにしましょう。

RSIについて詳しくはこちらをご参考ください。
>海外FXのRSIとは?使い方や見方などを徹底解説!

⑤ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、2本の標準偏差と移動平均線で構成されているテクニカル指標です。相場の流れを判断したい場合に、よく使われます。ボリンジャーバンドは、「価格は高い確率で±2σの間に収まる」という考えのもとに使います。

そのため、チャートが-2σ付近まで下落してきた場合は、タイミングを見て買いでエントリーをしましょう。チャートが+2σ付近まで上昇してきた場合は、タイミングを見て売りでエントリーをしてください。

ボリンジャーバンドについて詳しくはこちらをご参考ください。
>海外FXのボリンジャーバンドとは?おすすめ分析手法や設定値などについて解説します

逆張りする場合の注意点

取引で失敗する人の数は、順張りよりも逆張りの方が多い傾向にあります。単純に難しいという理由もありますが、リスクや注意点をしっかり把握できていないという理由もあります。しっかりと知識をつけて、安全に逆張りで取引をしましょう。それでは、覚えておきたい4つの注意点を紹介します。

予想と反対に動いてもポジションを追加しない

利益を最大化するために、チャートが予想とは反対の方向に進んだらポジションを追加する人もいるでしょう。もちろん、戦略自体は間違っていません。

しかし、慣れるまで逆張りでは行わないようにしましょう。下手すると、非常に大きな損失を負うことになるからです。実際にこれで、資産を半分以上失った人がいるので注意してください。

強いメンタルが求められる

逆張りは、トレンドの転換を確認する前にエントリーをする必要があります。トレンドが転換するまでは不安でしょう。その不安から、ポジションを手放したくなる場合もあるかもしれませんが、トレンドが転換するまでは我慢してポジションを持ち続けなければいけません。

慣れるまでは不安の方が大きいと思いますので、まずは少額からチャレンジしてみることをおすすめします。

必ず上位足の流れを意識する

逆張りをする際は、必ず「上位足の流れ」を確認しましょう。相場を動かす力は、上位足の方が強いからです。例えば、5分足で上昇トレンド転換の予兆が出ていたとします。しかし、4時間足では上昇トレンド継続の予兆が出ています。

この場合、短期的には下落したとしても、長期的に見るとチャートは上昇する可能性が高いと予測できます。そのため、今回の例だと相場の上昇を気にかけながら逆張りをする必要があります。上位足の確認を怠ると大きな損失を負う恐れがあるので注意しましょう。

損切りのポイントは予め決めておく

逆張りをする際は、必ず損切りのポイントを予め決めておきましょう。FX初心者は、トレンド転換の目安付近に損切り注文を入れておくことをおすすめします。こうすることで、仮に予想が外れたとしても損失を最小限に抑えられます。

逆張りは、順張りよりもリスクが高い取引手法です。損切りを入れることでこのリスクを下げられるので、損切りは必ず入れるようにしましょう。

損切りについて詳しくはこちらをご参考ください。
>FXの損切りとは?利益確定よりも重要と言われている4つの理由とは

まとめ

今回は、FXで使う逆張りについて説明しました。逆張りとは、相場の流れに逆らってエントリーをする取引手法です。トレンドの初動を掴むことができるので、タイミングよくエントリーできれば、大きな利益を得られるでしょう。通称「一撃(一度の取引で多額の利益を得ること)」も夢ではありません。

しかし、リターンが大きい分、リスクも大きいのが逆張りのデメリットです。リスク管理を少しでも怠ると、資産のほとんどを失う恐れがあります。キラキラしている面のみならず、デメリットや注意点などもしっかり理解して、正しく逆張りを使うようにしましょう。