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FXの損切りとは?利益確定よりも重要と言われている4つの理由とは

FXで勝っていくために重要なこと。そのひとつに「損切り」があります。実際、損切りができずに大きな損失を負ってしまったトレーダーも存在します。FX初心者であれば、利益を出す方法よりも先に損切りをマスターしておきたいところです。

今回は、損切りの概要や損切りが重要と言われている理由などについて具体的にまとめました。損切りをマスターしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

損切りとは

損切りとは、含み損を抱えているポジションを決済し、損失を確定させることです。似たような言葉で「ロスカット」がありますが、これはFX取引所が行う強制決済システムのことです。損切りは、FX取引所ではなく取引をしている投資家自身の手で損失を確定させることを指します。

損切りが重要と言われている4つの理由

ここでは、損切りが重要と言われている4つの理由を具体的に説明していきます。

大損になるのを防ぐため

1つ目の理由は、「大損になるのを防ぐためです。例えば、米ドル/円が100円のときに1万通貨購入したトレーダーAとトレーダーBがいたと仮定します。

トレーダーAは米ドル/円が99円になったときに損切りしたため、1万円の損失が確定しましたが、トレーダーBは「いつか利益になるだろう」と、損切りせずにポジションを保有し続けました。その結果、米ドル円は95円まで下落し、トレーダーBは強制ロスカットによって5万円の損失を負いました。

トレーダーBは、損切りしなかったため、トレーダーAの5倍の損失を負ったことになります。このように、損切りを行わないと大損を負ってしまう恐れがあるため、FXでは「利益確定よりも損切りが重要」と言われています。

機会損失を減らすため

2つ目の理由は、「機会損失を減らすため」です。例えば、エントリーチャンスが毎日1回来ると仮定します。そのチャンスを毎日掴んだ場合、1ヶ月で22回(土日は相場が開いていないため)取引したことになります。

しかし、すでに含み損を抱えているため、3日に1回しかエントリーできなかったと仮定した場合、1ヶ月で7回しかエントリーしていないことになります。つまり、14回のチャンスを逃している訳です。14回もチャンスがあれば、大きな利益を得られていたかもしれません。このように損切りをしないと、機会損失が生まれてしまいます。

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冷静な状態を保つため

3つ目の理由は、「冷静な状態を保つため」です。FX相場で勝っていくためには「冷静な判断」が必要不可欠です。しかし、含み損を抱えてしまうと冷静な判断ができなくなることもあります。

その結果、通常よりも高いロットで取引したり、普段エントリーしない箇所でエントリーしたりと、ギャンブル的な投資をしてしまう恐れがあります。こうなってしまった場合、FXで勝っていくのはほぼ不可能です。冷静な状態を保つために、損切りを徹底しましょう。

次の取引シナリオが描きやすいため

4つ目の理由は、「次の投資シナリオが描きやすいため」です。例えば、10万円の投資資金があったとして、1万円の損失を負ったら損切りするというルールを立てたとしましょう。

この場合、1回の取引で負う損失は最大1万円に限定されるため、仮に負けても「残りの9万円でどのように戦っていこうか」と次の取引シナリオをすぐに描けます。しかし、損失を限定していない場合、次の取引時には投資資金がいくら残るのか分かりません。そうなると、次の投資シナリオは描きにくくなります。

FX初心者におすすめしたい損切りの入れ方

ここでは、FX初心者向けに損切りの入れ方を説明していきます。

サポートラインとレジスタンスラインの少し外側に損切りを入れる

FX初心者におすすめしたい損切りの入れ方に、「サポートラインとレジスタンスラインの少し外側に入れる」方法があります。例えば、米ドル/円のサポートラインが100円だったとします。その場合、99円90銭や99円70銭あたりに損切りを入れるというイメージです。これにより、損失を最小限に抑えられます。

損切り幅は利益確定幅の半分にする

2つ目は、「損切り幅は利益確定幅の半分にする」方法です。例えば、利益確定幅を50pipsに設定したとしましょう。その場合、損切り幅は25pipsに設定するというイメージです。これにより、これまでコツコツと積み立てた利益を一度の損失でドカンと全て失う「コツコツドカン」という現象を避けることができます。

トレードスタイル別に見た損切り幅の目安

ここでは、トレードスタイル別に見た損切り幅の目安を具体的に説明していきます。

スキャルピングの場合

取引時間が数秒間~数十秒間のスキャルピングを行う場合、損切り幅は「10pips以内」に設定しましょう。スキャルピングは利益確定の幅も5pips~10pipsと少ないのが特徴です。損切りが遅れると、利益が全く出ないという状況になりかねないので、躊躇なく損切りしていきましょう。

デイトレードの場合

取引時間が数分間~数時間のデイトレードを行う場合、損切り幅は「30pips以内」に設定しましょう。デイトレードで損切り幅を10pips以内に設定すると、すぐに損切りラインに達してしまいます。そのため、デイトレードを行う場合は、損切り幅を浅くし過ぎないように注意しましょう。

スイングトレードの場合

取引時間が数日~数週間のスイングトレードを行う場合、損切り幅は「100pips以内」に設定しましょう。スイングトレードでは、大きなトレンドを狙っていくのですが、トレンドの波が大きい分、調整局面も大きくなります。そのため、大きな調整局面にも耐えられるような損切り幅を設定しておく必要があります。

長期トレードの場合

取引時間が数週間~数年の長期トレードを行う場合、損切り幅は「100pips以上」に設定しておきましょう。特に数年間ポジションを保有するつもりならば300pips~500pipsの損失にも耐えられるように設定しておく必要があります。

損切りができない場合の対処方法

FX初心者のうちは、思っている以上に自分で損切りすることができません。そんな場合の対処方法を説明していきます。

あらかじめ逆指値注文を入れておく

自分で損切りができない場合の対処方法の一つに、「あらかじめ逆指値注文を入れておく」というものがあります。逆指値注文とは、エントリーした価格よりも不利な価格で決済する注文方法です。これを入れておくことで、設定した値段にレートが達した場合、強制的にシステムが損切りしてくれます。

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トレール注文を使って取引していく

損切りの対処方法2つ目は、「トレール注文を使って取引していく」ことです。トレール注文とは、利益に応じて損切りラインを動かしていく注文方法です。例えば、米ドル/円を100円で購入し、95円のところに損切り注文を入れたと仮定します。

そして、米ドル/円が101円になった場合は損切りラインを96円に、102円になった場合は損切りラインを97円にと徐々に切り上げていくイメージです。

損切り注文を入れる場合の注意点

損切り注文を入れる場合にはいくつかの注意点がありますので解説していきます。

損切りの幅を広くし過ぎない

損切り注文を入れる場合、損切り幅を広くし過ぎないように注意しましょう。例えば、デイトレードの損切り幅目安は30pips以内でしたが、これを50pipsや100pipsにしていくという感じです。

損切りは、損失を最小限に抑えるために使うのですが、その幅を広くしてしまっては損切りの意味がなくなってしまいます。そのため、利益と同じ幅、もしくは利益よりも狭い幅で損切り注文を入れるようにしましょう。

「ダマシ」に気を付けよう

損切り注文を入れる場合、「ダマシ」に注意しましょう。例えば、レジスタンスラインをチャートが一度突き抜けたとします。通常であればそのまま突き抜けていくのですが、突き抜けてからすぐにチャートが反転し、下落してくる場合があります。これがダマシです。

損切り幅を狭くし過ぎると、ダマシの被害にあってしまう恐れがあるので、トレードスタイルに合った損切り幅を設定しましょう。

損切りを行いたくない場合の対策方法

損切りを行いたくない場合の対策方法も説明していきます。

資金を多めに用意する

1つ目の対策方法は、「資金を多めに用意する」ことです。例えば、「口座資金の5%の損失が出たら損切りする」というルールを設けたとします。資金5万円であれば、2500円の損失で損切りを行う必要がありますが、資金が10万円あれば5000円の損失まで持ちこたえられます。

資金が多ければ多いほど持ちこたえられる損失額が増えるため、損切りしたくない場合は、なるべく多めの資金を用意しましょう。

取引ロット数を少なくする

2つ目の対策方法は、「取引ロット数を少なくする」ことです。例えば、100pipsの損失を負ったとします。1ロット=10万通貨と仮定した場合、1ロットで取引すると10万円の損失ですが、0.1ロットで取引した場合は1万円の損失で済みます。ロット数を少なくすると損失額も少なくなるので、リスクを低くしたい場合は低ロットで取引しましょう。

両建てを行う

3つ目の対策方法は、「両建てを行う」ことです。損失が出ているポジションとは反対方向のポジションを保有すると、損失額をそこで止めることができます。しかし、一時しのぎになりやすい手法なので、しっかりと次の投資シナリオを立てて、マイナスのポジションよりもプラスのポジションを増やしていく必要があります。

投資シナリオ通りに相場が動いていない場合はすぐに損切りしよう

損切りは、損失を確定させる行為なので、損失させたくないという方も多いかと思います。しかし、損切りは悪い行為ではなく、大きな損失になるのを防ぐ良い行為です。

損切りができずに、相場を退場していったFXトレーダーはたくさん存在します。そして、プロのFXトレーダーはほぼ全員、損切りをマスターしています。損切りを使わずに戦っていくというのは非常に無謀な挑戦なので、「シナリオ通りに相場が動いていない」と感じた場合は、躊躇なく損切りしていくのも良いかもしれません。